山一地所が提唱する新たなブランドパーパスの誕生とは

仙台の地域で50年以上の歩みを刻んできた山一地所が、新たなブランドパーパスを掲げて活動を進めています。そのパーパス、即ち「ひとしき人へ。ひとしさを人に」という言葉は、同社がこれまで大切にし続けてきた「人を思う心」と「地域への感謝」を反映しています。この新たな理念には、社員や地域との「共感の循環」が生まれる期待が込められています。

新たな踏み出しとその背景

氏家物産が行ったこのプロジェクトは、「山一地所が何を大切にし、どのように地域に貢献できるのか」という問いから始まりました。長年の経験と実績を踏まえ、同社は「社員の想いや声」を重視することで、ブランドの再構築を図ります。山一地所の歴史を振り返ると、これまでずっと人を中心に考えてきたことが、この新たな理念の根底にあることがわかります。

ブランド再設計の思考プロセス

プロジェクトの中心となったのは、「構造方程式」という発想。これにより、山一地所を成り立たせる必須の要素を特定し、その関係性を見直すことで、同社独自の「山一らしさ」を再定義しました。特に社員の声は、企業の根幹を成す重要なファクターとして位置づけられています。

このリニューアルは、単なるロゴやデザインの変更を意図しているのではなく、より深い部分での企業の心と姿勢を問い直す作業でもありました。

“ひとしさ”の思想とその言語化

このプロジェクトでの重要な発見は、一冊の書籍に収められた社員たちの寄稿でした。彼らの言葉には、長い歴史の中で培われてきた山一イズムが見事に結晶化されており、企業のDNAとも言える深い洞察が詰まっていました。氏家物産は、その中の本質的なインサイトを掘り起こし、価値ある思想を創出していきます。

その中で生まれたのが「ひとしき」「ひとしさ」という独自の表現。この新しい言葉は、山一地所以外では伝えることのできない、特別な意味合いを持っていると同時に、社員一人一人の存在意義をも暗示しています。

ブランドパーパスの浸透

「ひとしき人へ。ひとしさを人に」というパーパスは、社員、顧客、そして地域社会が同じ未来を目指すための共通言語として機能します。この理念は、山一地所のプロジェクトが地域とつながる手段というだけでなく、全社員が日々の業務で表現するべき姿勢ともなります。

それによって、企業内外にわたる「共感の循環」が生まれ、人と地域を結ぶ力が強くなるのです。様々な広告や店舗デザイン、社員教育など、あらゆる接点でこのメッセージを一貫して届けることで、山一地所の持つ温かさや誠実さを、社会へと発信し続けています。

未来へ向けた誓い

この新たな理念には、50年後でも「やっぱり山一でよかった」と思ってもらえるようにしたい、という強い覚悟が込められています。この強い想いこそが、企業としての信念と結びつき、顧客との永続的な関係を築く礎となるでしょう。

「言葉をつくり、企業の未来を共に創る」——この信念のもと、これからも山一地所は、地域社会と共に成長していく姿勢を貫いていくことでしょう。