仙台市とカクナルが手を組み、職員エンゲージメントを強化へ
近年、地方自治体が抱える人材確保と定着の問題は深刻さを増しています。その中で、仙台市は株式会社CAQNAL(カクナル)と連携し、職員エンゲージメントの向上を目指す取り組みを始めました。今回は、職員約130名を対象に行う「職員エンゲージメント調査・分析」を試行的に実施します。
職員エンゲージメントとは?
職員エンゲージメントとは、職員が自らの仕事にどれだけのやりがいや貢献意欲を持っているかを示す指標です。多くの研究から、エンゲージメントが高い組織は離職率が低く、職員が安定して働ける環境を提供できることが分かっています。特に、40歳未満の若手職員の離職が著しく増加している現況において、エンゲージメントの向上が求められています。
調査の具体的内容
仙台市のこの取り組みでは、CAQNALが特別にカスタマイズした設問を用いて調査が行われます。無償で提供されるこの調査には、自由記述でのコメント分析やヒートマップを活用した多角的な視点からのデータ解析が含まれ、徹底した理解と課題の洗い出しが期待されます。これにより、組織が抱える潜在的な問題を明らかにし、具体的な改善策を提案します。
課題へのアプローチ
カクナルは過去の経験を活かし、単なるサーベイ提供ではなく、現場の声をしっかりと拾い上げながら、実行可能な施策を提案していきます。また、調査は令和7年9月に行われ、その後の施策立案に向けた集計・分析を経て最終報告を行う計画です。これにより、職員のエンゲージメント向上に寄与する具体的なアクションが実現されるでしょう。
今後の展望と中島篤代表のコメント
中島篤氏は、「今回の取り組みを通じて、職員が感じるやりがいやモチベーションが向上し、市民サービスのさらなる充実に繋がることを目指しています」と語っています。また、仙台市で得た知見は、今後他の自治体への支援提供にも活かされる見込みです。将来、同様の問題を抱える地域へも簡易版エンゲージメントサーベイの無償提供が計画されています。
終わりに
この連携は、仙台市の職員一人ひとりが自らの役割を見つめ直し、更なる成長を促す絶好の機会であります。今後の成果が、多くの職員の意識を変え、地域社会全体にポジティブな影響を与えることを期待しています。