親子で学ぶ!東松島の漁師体験と食文化継承のイベント
2025年9月20日、東松島市で開催された親子向けプログラム『日本さばける塾 in 東松島』が、多くの参加者の期待を集め盛況のうちに終わりました。このイベントは、一般社団法人海のごちそう推進機構とODYSSEYが主催し、地域の豊かな海の恵みを次世代へ伝えることを目的としています。ここでは、定置網漁を体験し、自分たちでさばいた魚を使って郷土料理を作るという貴重な体験を通じて、食の大切さや海の環境問題にも触れることができました。
迫力満点の定置網漁体験
このプログラムは早朝4時45分にスタートしました。親子が松ヶ島漁港に集まると、地元の漁師である大友康広さんが漁業の世界へと案内しました。漁船に乗り込み、参加者は漁師の指導のもと定置網を引き上げる瞬間を目の当たりにします。水面で跳ねる魚に驚きの声が上がり、魚を掴むまでの一体感が生まれました。この非日常的な体験は、普段は見ることができない漁の現場を直に感じる貴重な機会です。参加した方々からは「生きた魚に触れることができ、子どもたちも非常に喜んでいました」との声が聞かれました。魚を獲ることで、命をいただくことの大切さや、海とのつながりを実感できる時間となりました。
初挑戦の魚さばき体験
次に、参加者は自分たちで獲った魚をさばく工程に挑戦しました。大友さんの指導を受けながら、包丁を持ち魚の扱い方を学びます。「まな板の上で魚をさばく」作業は、初めての経験に子どもたちの目は真剣そのもの。最初は不安な様子だった子どもたちも、次第にテクニックを習得し、楽しみながらさばくことに成功しました。この体験を通じて、普段目にする切り身とは異なる魚の構造を知り、自分の手で調理する実感を持つことができました。
漁師めしを親子で調理
魚をさばいた後は、まさに「漁師めし」の調理タイム。今回、子どもたちはあら汁と煮魚を作ることに挑みました。魚の旨味が凝縮されたあら汁の香りが会場に漂うと、参加者の表情は一気に和み、親子の絆もさらに深まります。「自分でさばいた魚を調理できて本当に良かった、次は自宅で再挑戦したい」という声が次々と上がりました。
海に学ぶ環境教育
調理の合間には、地元漁師や研究者による「海を味わう学びの講座」と題したセッションも行われ、東松島の海の現状や環境問題についての話がありました。魚種の変動や藻場の減少など、海が抱える問題について知識を深めることができ、参加者からは積極的に質問が飛び交いました。この講座は、子どもたちが自分の言葉で海について考える貴重な機会となっており、学びの楽しさを実感できる時間でした。
まとめ
『日本さばける塾 in 東松島』を通し、親子での貴重な体験を重ねた参加者たちからは好評をいただき、多くの感想が寄せられました。子どもたちが海の恵みを意識しながら、食べることの大切さを再認識できたこのプログラムは、参加したすべての人にとって忘れがたい思い出となったことでしょう。これを機に、地域の海を守る意識が芽生え、未来へとつなげていく美しい海の存在を次世代に引き継いでいくことが期待されます。