宮城・角田市、阿武隈急行線を守るためのクラウドファンディング開始

宮城県角田市では、地域の重要な交通手段である阿武隈急行線を支援し、引退する車両の保存および活用を目的とするクラウドファンディングが始まりました。「ふるなび」によって運営されるこのプロジェクトでは、人々からの寄附を募り、地域のインフラを守るための取り組みが進められています。

阿武隈急行線の魅力

阿武隈急行線は、宮城県の柴田町と福島県の福島市を結ぶ第三セクター鉄道です。角田市内には4つの駅があり、住民の日常生活に欠かせない存在となっています。しかし、近年の自然災害や人口減少、新型コロナウイルスの影響により、利用者が減少しているため、経営が厳しい状況に置かれています。そこで、地域の活性化を図るために、親子向けの「お絵かきトレイン」や絵画コンクール、ポイント事業など、多彩な利用促進策が展開されています。

8100形車両の引退

阿武隈急行線では、昭和63年に全線が開通して以来、8100形車両が地域の皆に愛されてきました。しかし、新しいAB900形への更新が進み、8100形は令和7年度に引退することが決まっています。この車両は地域の歴史の一部として、後世に伝えるための保存・活用事業が計画されています。地域住民と連携したこの取り組みは、ただの鉄道の運営だけでなく、地域社会の結束力を高めることにも貢献しています。

寄附金の活用

寄附金は、阿武隈急行線の利用促進や引退車両の保存・活用に向けた事業に使われる予定です。地域住民や観光客がこのプロジェクトに参加することで、支援を通じて地域の魅力を再発見し、また新たな価値を見出すことができるかもしれません。

角田市について

角田市は、阿武隈川の恵みを受けて発展した地域です。平安時代に建造された重要文化財、高蔵寺阿弥陀堂や、最新の技術が集まる宇宙航空研究開発機構（JAXA）の拠点などがあることから、歴史と未来が融合した魅力ある町といえます。さらに、ふるさと納税の返礼品には人気のアイリスオーヤマ製品も多く揃っています。

「ふるなび」について

「ふるなび」は、全国の市町村の支援を目的としたふるさと納税サイトで、寄附者へのサービス向上にも力を入れています。寄附によって得られる「ふるなびコイン」は、さまざまなギフトカードに交換可能で、ユーザーにとってより利便性の高いサービスを提供しています。2024年には、専用アプリもリリースし、利用者の負担を軽減することが期待されています。