リジェネソームとスカイファーマ、共同研究で新たな治療法を探索
スペースシードホールディングス株式会社の子会社、リジェネソームと、スカイファーマ株式会社が共同研究契約を締結しました。今回の提携は「再生活性化医薬」と「ロンジェビティ関連技術」の融合を目指し、老化や神経変性疾患に対する新しい治療法を探るものです。再生活性化医薬とは、従来の再生医療とは異なり、細胞や組織を使わずに医薬品のみで再生効果を得る新たなアプローチです。
スカイファーマの先進技術
スカイファーマが開発したZ-FIT (Zebrafish Fate map Injection Technology) は、疾患関連の組織における化合物の作用を迅速に評価することが可能です。この技術によって見出された低分子候補化合物は、既に脊髄損傷モデルや認知症モデルにおいてその効果が確認されています。さらに、複数の候補化合物を組み合わせることで、運動機能や認知機能の回復を強力に促進することが実証されています。これにより、スカイファーマは医療分野でのさらなる発展が期待されています。
リジェネソームの独自戦略
一方のリジェネソームは、老化に伴うエクソソームの機能変化や細胞間通信の変化に注目し、ナノ粒子技術を活用した抗老化戦略を展開しています。加齢関連バイオマーカーの解析を通じて、疾患の進行を抑えたり、健康寿命を延ばすための技術の実社会への実装を目指しています。
共同研究の重要性
この共同研究では、以下の重要な課題に取り組む予定です:
1. 再生活性化医薬がエクソソームに与える影響の解析
2. 神経変性疾患に対するナノ粒子の併用可能性の検証
3. リバースエイジングにおける再生活性化の応用可能性の探求
これらの研究によって、疾患の治療と加齢制御を結びつけた新しい治療コンセプトが確立されることが期待されています。
研究の意義と今後の展望
リジェネソーム代表の鈴木健吾氏は、「この先端的なロンジェビティ研究において、低分子化合物が持つ再生誘導効果を適用することで、新しい知見が得られると信じています」とコメントしています。また、スカイファーマの安藤秀樹氏も「Z-FIT技術で得た候補化合物をエイジング研究に応用し、再生活性化医薬の可能性を広げていくことを期待しています」と発言しています。
両社は今後18ヶ月を目途に、共同研究の成果を学術的に発表し、特許出願も進めていく計画です。将来的には臨床への応用を視野に入れ、国内外の研究機関とのさらなる連携も考えています。
スカイファーマの取り組み
スカイファーマは、独自のZ-FIT技術を活かして、神経変性疾患モデルで効果のある低分子化合物を見出しています。脊髄損傷や認知症などの難治性疾患への再生医療の応用を目指し、医薬品開発において強力なアプローチを展開しています。
リジェネソームについて
リジェネソームは、ナノ粒子であるエクソソームを活用し、老化関連の新たなソリューションを模索しています。分子生物学的手法に基づいて、エクソソームの機能を深く探求し、ナノ粒子を用いた医療技術の革新を目指します。
スペースシードホールディングスの理念
これを支えるスペースシードホールディングスは、「SFをノンフィクションにする」をミッションに掲げ、様々な事業創出に取り組んでいます。社会課題解決に向けた技術の社会実装を進め、人類の宇宙進出にも貢献する姿勢を持っています。
この共同研究によって、老化関連疾患に対する治療法の革新が期待される中、今後の進展が非常に楽しみです。