一ノ蔵、未来へつなぐ寄付プロジェクトの成果報告と感謝の声
宮城県大崎市にある株式会社一ノ蔵が行っている「未来へつなぐバトン」プロジェクトは、東日本大震災からの復興支援活動として位置付けられています。2023年5月22日、同社は公益社団法人ハタチ基金に対し、今年2月に発売した「一ノ蔵特別純米原酒3.11未来へつなぐバトン」の売上金全額にあたる5,191,021円を寄付しました。これにより、累計寄付金の総額は91,864,778円に達しました。
このプロジェクトは、宮城県産の酒造好適米「蔵の華」を用いた特別な日本酒の販売を通じて、被災した子供たちへの支援を目的としています。毎年、全国の酒販店や消費者の方々からの熱心な応援に支えられ、今年で14回目を迎えることができました。この場を借りて、賛同してくださった皆様へ感謝の意を表します。
寄付金贈呈式の様子
寄付金贈呈式では、公益社団法人ハタチ基金の代表理事・今村久美さんが能登半島地震の被災地からリモートで参列し、直接お礼を述べられました。また、ハタチ基金事務局の芳岡千裕さんも同席し、贈呈式を進行しました。この場で、彼女は復興支援の重要性について報告し、震災の経験を活かしたボランティア活動が展開されていることを紹介しました。
今村代表理事の言葉には、被災した子どもたちに寄り添い、支え合う活動の大切さが込められていました。震災から14年経た今でも、過疎化や子どもたちの体験機会の縮小といった問題が残っていることが指摘され、支援の手を差し伸べることが急務とされていることが強調されました。
未来への期待と活動の継続
今年の寄付が行われることで、これまでの成果と未来への期待がより強まります。一ノ蔵の鈴木社長は、「私たちができることは少ないかもしれませんが、寄付を通して皆様と一緒に子どもたちの未来を考えることができて嬉しいです」と語り、その取り組みが継続的に行われることを約束しました。そして最後に、芳岡さんから感謝状が鈴木社長に贈られ、地域の子どもたちにご支援を頂いたことへの感謝の気持ちが伝えられました。
プロジェクトの背景と意義
2011年3月11日の東日本大震災は、多くの人々に影響を与え、特に子どもたちの未来に対する不安は深刻なものでした。震災直後、一ノ蔵では社員全員が不安な状況に直面しつつも、地域からの支援を受けて少しずつ前に進むことができました。その経験から、被災者同士が支え合いながら未来を切り開くことの重要性を認識し、このプロジェクトが立ち上げられることになりました。
「未来へつなぐバトン」、このプロジェクトは単なる寄付活動だけでなく、過去の経験を未来の子どもたちへ伝える意味を持っています。寄付金は、東北の子どもたちに心の支えや地域の温かさを届けるために、引き続き大切に活用されます。
この活動を支えるために購入される「一ノ蔵特別純米原酒3.11未来へつなぐバトン」は、宮城県産の米を100%使用した日本酒で、精米歩合は60%とされ、酒の風味にもこだわりがあります。2026年の出荷が待たれる中、今後も支援の手が広がることを願ってやみません。さらに多くの方々がこのプロジェクトに参加し、地域の未来を共に考えるきっかけとなることを期待しています。