津波防災の日
2025-11-05 08:54:26

海と人々の安全を守る!津波防災の日に寄せられた取り組み

海と人々の安全を守る!津波防災の日に寄せられた取り組み



2023年11月5日は「津波防災の日」。この日を機に、千葉県一宮町で注目を集めている、防災の新たな取り組み「津波避難広報ドローンシステム」に焦点を当てていきます。

一宮町の取り組み


一宮町は、美しい海とサーフィンの名所として知られていますが、津波の危険が潜んでいる地域でもあります。東京2020オリンピックではサーフィンの会場としても利用され、人口1万2千人のこの町には、毎年数十万人の観光客が訪れます。

しかし、サーフィンを楽しむ人々にとって、津波警報や避難情報が伝わることは容易ではありません。防災無線の音が波にかき消されてしまうことが多く、災害時に「いかにして避難を呼びかけるか」が重要な課題として取り上げられてきました。

そこで、町はブルーイノベーション株式会社と連携し、ドローンを使った新システムの導入を進めることになりました。このシステムは、2025年4月に設置され、即席の避難呼びかけを担います。

自動で避難呼びかけるドローン


このドローンシステムは、全国瞬時警報システム(Jアラート)と連動しており、津波注意報や津波警報が発令されると、自動的にドローンが離陸します。ドローンは、避難を呼びかける音声を放送しつつ、海岸の様子をカメラで監視することができます。これにより、職員が危険な現場へ向かうことなく、情報を即座に伝えることが可能となります。

2025年7月には、カムチャツカ半島沖の地震に伴う津波警報の際、最後まで現地に向かわずにドローンが避難呼びかけを行った事例も報告されています。また、同年9月28日の防災訓練では、このドローンが実際に稼働し、訓練参加者の注目を集めました。

震災の教訓から生まれた技術


この取り組みは、宮城県仙台市で始まったプロジェクトが起源となっています。東日本大震災の教訓から、「人が危険な場所に行かなくても避難を呼びかけられる」手段を模索している中で、このドローンシステムの開発が進められました。ブルーイノベーションは、その技術協力に加わり、システムの社会実装を進めています。

安全を両立する防災DX


一宮町の取り組みは、「海を楽しむ人々」と「まちを守る人々」の安全を両立させる新しい形の防災DXです。地元のサーファーたちからは、「ドローンが上から声をかけてくれるのは心強い」という声が寄せられています。町長も、その可能性を力強く表現し、「一宮町で得た知見が全国に広がることを期待しています」と述べました。

未来の防災を考える


災害大国である日本において、ドローンが防災のパートナーとして機能する未来を切り開く取り組みが進んでいます。「備えること」の重要性と、「人を危険にさらさない防災」の姿を再考するきっかけとなることを願ってやみません。

このような技術と地域の連携が、今後の災害への備えを大きく変えていくことが期待されています。これからの防災の在り方を一緒に考え、そして実現していきましょう。


画像1

画像2

画像3

画像4

関連リンク

サードペディア百科事典: 防災DX 津波防災 ブルーイノベーション

トピックス(イベント)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。