食育の新しい一歩:ベジメータ®の導入
日本の食生活は様々な課題を抱えています。特に、野菜や果物の摂取量が不足していることが問題視されており、その解決に向けた新しい試みが注目されています。今回は、ベジメータ®という装置を用いた宮城学院女子大学と熊本県総合保健センターの取り組みについて詳しくご紹介します。
ベジメータ®とは?
ベジメータ®は、米国Longevity Link Corporationが開発した光学的なカロテノイド測定装置です。この装置を使うことで、皮膚に含まれるカロテノイド量を測定し、野菜や果物の摂取量を客観的に評価できます。2016年に発売されたこの装置は、食生活の改善を図る上で非常に有望なツールです。特筆すべきは、短期間で食生活の改善が数値として現れる点です。
宮城学院女子大学の研究
仙台市内で行われた宮城学院女子大学の調査では、20~50代のオフィスワーカー342人を対象に、ベジスコア(皮膚カロテノイドスコア)と食事・運動習慣との関連を調査しました。
この研究からは、主食・主菜・副菜をバランスよく摂取する人ほどベジスコアが高いことが示され、バランスの良い食事が健康に寄与する様子が浮かび上がりました。また、維持期にある人は食生活を改善している傾向があり、運動習慣があることも高スコアに寄与していることが確認されました。
熊本県総合保健センターの実績
熊本県総合保健センターでは、健康経営の一環として職員を対象にベジメータ®測定会を実施しました。この取り組みは、測定結果を基にした行動変容を促進するものです。参加した職員のうち、約4割が判定ランクを改善し、「健康への意識が変化した」という声も多く寄せられました。
さらに、同センターでは結果に基づく栄養相談や、週1回のベビーリーフ販売などの施策を続け、継続的に野菜摂取を促進する工夫がなされています。
野菜摂取量の改善と健康維持
健康日本21の評価結果によれば、「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事」と「野菜・果物の摂取量」が課題視されています。これを受け、食育基本法の改正により、食育の成果を測定し、次の施策に反映させる必要性が強調されるようになりました。
野菜摂取量を見える化し、改善することで、健康的な食習慣が根付くことが期待されます。「測る→意識する→改善する」というサイクルを通じて、食環境が整備され、行動変容につながると考えられます。
まとめ
ベジメータ®による食育の実践は、健康的な食生活の定着に向けた強力なツールです。宮城学院女子大学と熊本県総合保健センターが導入した新たな食育アプローチは、ただ野菜を増やすだけでなく、健康的な食文化を育むための道を示しています。この取り組みが広がり、多くの人々が健康な食生活を享受できることを期待しています。