新たな資源活用への道が開かれる
2023年、エターナルホスピタリティグループ(以下、EHG)とENEOSが廃食油の再利用に向けた協定を締結しました。この取り組みは、持続可能な航空燃料(SAF)の原料として廃食油を活用することを目的としており、環境問題への関心が高まる中で大きな注目を集めています。
取り組みの背景
EHGは、大阪を拠点とする飲食事業を展開する企業グループで、その中核をなす焼鳥チェーン「鳥貴族」の運営を通じて、数多くの店舗から廃食油が排出されています。この廃食油を、新たに有効活用することで、航空業界の脱炭素化に寄与する狙いがあります。
具体的には、計341店舗の鳥貴族から回収される廃食油が、ENEOSが開発中の国内最大規模のバイオ燃料製造プラント(和歌山県有田市)において、SAFの原料として使用される予定です。これにより、従来のジェット燃料に代わる新しい選択肢が提供されるとともに、廃食油の無駄を減らすことが期待されています。
持続可能性へのコミットメント
EHGは、「焼鳥屋で世の中を明るくする」という企業理念のもと、持続可能な社会の実現を目指しています。これは単に廃食油を再利用するだけでなく、地域経済への貢献や環境保全にもつながります。
SAFは、従来の石油由来の燃料に代わって、バイオマスや廃食油を原料とすることで、温室効果ガス排出を抑えることができます。このように、新たな資源利用の形が地域の活性化にも寄与するでしょう。
鳥貴族の特徴とは?
鳥貴族は、税込390円均一で提供する焼鳥屋チェーンで、1985年から店舗展開を開始しました。国産鶏肉を使用し、食材の国産化にも取り組んでいます。特に「貴族焼」は圧倒的な人気を誇り、全国661店舗に広がるその魅力は、多くの料理を愛する人たちに支持されています。
2014年から「国産国消への挑戦」を掲げ、2016年には全ての使用食材を100%国産化しました。消費者に安全安心な食品を提供する姿勢は、地域の農業とも連携しており、長期的な視野での取り組みが評価されています。
まとめ
エターナルホスピタリティグループとENEOSの連携は、廃食油を新たな資源として活用することで地球環境に優しい航空燃料を生み出し、その結果、持続可能な社会の実現に向けた一歩となります。地域の人々や消費者にとっても、安心して楽しめる飲食体験を提供する意義は大きいです。今後の展開に期待しましょう。