NECとぎょうせいが選挙事務を効率化する生成AIを開発
日本電気株式会社(NEC)と株式会社ぎょうせいは、横浜市と仙台市の協力のもと、生成AIを使った選挙事務の効率化に向けた実証実験を行いました。この実験では、自治体選挙事務に関する市民からの問い合わせに正確に対応できる生成AIの能力を検証しました。実施期間は2026年の5月から6月末までの予定で、両市からのフィードバックが期待されています。
生成AIが運用された背景と目的
自治体の選挙事務では、本来多岐にわたる問い合わせに対応するために、高度な専門知識が必要とされます。しかし、選挙が不定期に開催されるため、職員間でのノウハウが蓄積されにくく、新人職員がベテランに頼る状況が続いているという問題がありました。このような課題を解消するために、NECはぎょうせいと連携し、選挙関連の専門情報を生成AIを通じて迅速にユーザーに提供するシステムを作り上げました。
具体的には、例えば「公職選挙法に基づく挨拶の制限は何か」といった質問に対して、AIが関連する書籍や法律の内容を丁寧に提示することが可能です。このプロセスにより、職員は大量の文書を探す手間が省かれ、より迅速に市民の問い合わせに対応できるようになります。
実証実験の結果と評価
実証実験の結果、利用者の91%以上が「回答内容が正確」と評価し、70%余りが「業務の効率化に寄与すると感じた」と回答しました。これにより、生成AIが職員に必要な情報を瞬時に提供することで、仕事の効率が大幅に向上することが示されました。
また、職員の応対品質や応対速度に統一性がもたらされることで、市民とのコミュニケーションの質も向上が期待されます。多くの自治体が抱える選挙事務の専門的な課題に対して、この生成AIが効果をもたらす可能性は十分にあります。
生成AIの特長と技術的な仕組み
開発された生成AIは、「NEC自治体支援生成AIサービス」上で動作し、ぎょうせいの選挙関連書籍のデータを活用するように設計されています。選挙事務に詳しいぎょうせいの監修の下、実務に即した回答ができるようにチューニングが施されており、これは職員の作業負担軽減や業務の均質化に寄与します。
さらに、生成AIの応答が間違っていないかを確認するためのダブルチェック機能も有しており、市民に対する信頼性を確保しています。このような技術の進展により、公共領域におけるAIの使用が一段と認められることが期待されます。
まとめ
今回のNECとぎょうせいが共同で実施した生成AIによる選挙事務の効率化に関する実証実験は、今後の自治体の業務におけるAI活用の可能性を大いに広げるものです。市民からの信頼を得つつ、サービスの向上を図るために、今後もこの技術の進展に注目していきたいところです。