45歳以上のビジネスパーソンの転職活動とは
近年、45歳以上のミドル・シニア人材の転職活動が活発化しています。株式会社プロフェッショナルバンクが行った調査によると、43000のビジネスパーソンを対象にした結果、特にこの世代の転職意欲が高まっていることが明らかになりました。本記事では、この調査から得られた重要な知見をご紹介します。
調査の概要
調査は2025年7月24日から31日の期間に実施され、有効回答数は331名で、全て45歳以上の転職経験者です。調査内容は、ミドル・シニア人材の転職活動目的、苦労や企業評価、年収変化、転職意欲など多岐にわたりました。
増加するミドル・シニアの転職者
総務省の労働力調査によると、年齢層別の転職者数は特に45歳以上で顕著に増加しています。調査において、ミドル・シニア人材の転職動機として最も多く寄せられたのは「経験やスキルのさらなる活用」で、約6割に達しました。
企業への貢献意識
調査結果では、ミドル・シニア人材の企業への貢献意識は非常に高いことが分かりました。「即戦力として高度なスキル/経験を発揮する」が最も多く選ばれ、次いで「管理職としての組織マネジメント能力の発揮」が続きます。特に、企業において即戦力となることを重視する傾向が強まっていることが窺えます。
転職活動の苦労と感想
一方で、転職活動の初期フェーズにおいては依然として様々な苦労が報告されています。特に「書類選考の通過率の低さ」が最大の困難として挙げられました。とは言え、「特に苦労はしなかった」と答えた方も多く、これは転職市場における環境の変化を示唆しています。
想定を上回る求人数
60%以上のミドル・シニア人材が転職活動中に「想定以上の求人数の紹介」があったと感じており、その旨をポジティブに捉えています。これは企業側の採用意欲が高まっている表れとも言えるでしょう。
企業からの高評価
さらに、転職活動を通じて6割以上の人材が企業からの高い評価を実感しています。この調査により、年齢による評価の変化も見え始めており、企業側がミドル・シニア層の経験価値をしっかり認識していることが証明されています。
年収の変化
転職による年収の変化については、年収アップを果たした人が約4割、一方で年収ダウンした人は約2割を占めました。年収が変わらなかったという声も多く見られ、経済環境との相関を示唆しています。
積極的な転職意欲
調査結果からは、ミドル・シニア人材の8割が「希望の叶う企業があれば転職したい」と答えており、その転職意欲は非常に高いことが窺えます。特に、希望に合った企業の求人が存在することが、転職の大きな動機となっているのです。
まとめ
今回の調査を通じて、ミドル・シニア人材の転職活動に関する実態や意識が浮き彫りになりました。今後も、転職市場は活発であることが予測され、多様なバックグラウンドを持つミドル・シニア人材が鍵となるでしょう。新たな働き方の選択肢を示唆する結果となった本調査は、企業側にも多くの示唆を与えています。転職活動を通じて、個人も企業もより良い関係を築いていけることが期待されます。