高校生が選んだ「なりたい職業」2025年版
現役高校生の職業意識を探るために行われた、「なりたい職業ランキング」の結果が発表されました。この調査は、高校生向けの職業体験イベント「おしごとフェア2025」で行われ、1,746人の現役高校生からの意見が集められました。
なりたい職業ランキング
今回の調査では、以下のような結果が得られました。
1.
接客職(14.6%)
2.
ものづくり職人(10.5%)
3.
イラストレーター(10.1%)
4.
デザイナー
5.
YouTuber・インフルエンサー
接客職は、昨年に引き続き1位を獲得し、3年連続で人気の職業となっています。この人気の背景には、高校生がアルバイトを通じて実際の接客経験を積んでいることや、人とのコミュニケーションを楽しむ傾向が影響していると考えられます。
また、ものづくり職人が2位に位置しているのは、若い世代による創造的な作業への興味と、安定した職業に対する支持が大きな要因です。イラストレーターの人気上昇は、デジタルプラットフォームの発展により、自己表現の場が広がったことが寄与しているといえるでしょう。特に、最近ではデジタルアートの需要が増え、若者向けの作品が注目を集めています。
自己表現の重要性
興味深いことに、デザイナーやインフルエンサーといった職業も上位にランクインし、自己表現を重視する意向が強まっています。一方でプロゲーマーは圏外16位に留まり、小規模ながらも急成長している職業といえるでしょう。このような結果は、社会全体のトレンド以上に、若者の個々の特徴や興味が反映されていると考えられます。
働きたい業界ランキング
次に、働きたい業界についての調査結果も注目されました。高校生が最も働きたいと考える業界は、
製造・ものづくり業界(20.8%)で昨年に続きトップに立ち、2位は宿泊・飲食・観光業界(15.0%)、3位はサービス業界(13.7%)となっていることがわかりました。
この結果から、高校生が安定した職業に対して関心を持っているだけでなく、成長を期待できる業界に対しても魅力を感じている傾向が見て取れます。特に観光業界については、コロナ禍からの回復を受けたインバウンド市場の再活性化が影響を与えていると考えられます。
進路選択の不安
調査において同時に尋ねられた、進路を選ぶ上での不安についての結果も興味深いものでした。48.8%の高校生が「希望通りの進路に進めるか不安」と回答し、自己理解や自信の欠如が不安の要因となっていることが浮き彫りになりました。
「自分のやりたいことが見つかっていない」という声も多く、自己理解を深めることが重要であることがわかります。ここで求められるのは、キャリア教育や進路に関するサポートの充実です。
まとめ
アンケート結果を通じて、高校生が選ぶ職業の選定基準には「実体験」と「安定性」、「クリエイティブさ」が強く影響していることが明らかになりました。今後、ますます多様化する社会において自分の特性や興味を理解し、主体的にキャリアを描くための情報提供が不可欠です。若者たちの未来を支えるため、企業や教育機関が共に取り組むべき課題が多くあると言えるでしょう。
このランキングが、高校生が自分の将来を考える一つのきっかけになれば幸いです。