菅野新菜選手がジャパンパラ陸上で圧巻の3冠達成
仙台市を拠点に活躍する陸上選手、菅野新菜(かんの にいな)選手が、6月7日・8日に行われた「WPA公認 2025ジャパンパラ陸上競技大会」で個人及び団体で出場した3種目で見事に優勝しました。彼女の記録はすべて大会新記録で、今後の期待を一層高める形となりました。
菅野新菜選手の素晴らしい成績
大会での彼女の成績は次の通りです。まず、個人種目として6月7日に行われたT20女子400mで、59.41秒という記録で優勝を果たし、大会新記録を樹立しました。続く6月8日にはT20女子200mでも26.71秒で優勝し、再び大会新記録を更新しました。また、同日には団体での出場となるT20女子4×100mリレーでも52.73秒の記録で優勝を収め、これも大会新記録です。この主題では、本田若奈選手、德江遥香選手、加藤真希選手とともにチームを組みました。
背景と努力の成果
菅野選手は、大会の2週間前に腰を痛めており、心配しながら臨んだ大会でした。しかし、当日は見事な走りを披露し、自己の持ち味を存分に発揮しました。特に、ゴール前の直線では向かい風の中での最後のスパートは非常に厳しかったと語ります。それでも、目指していた選手を追いかけることで気持ちの高まりがあり、競り合いの末に抜いてのゴールを達成できたことが嬉しかったとのことです。
勝負メシとリラックス法
菅野選手の勝負メシは地元・宮城の「みやぎ米」です。特に好きなご飯のお供はサバの味噌煮。大会のない日の食事も大切にし、他県の大会ではその地域の名産品を楽しむように心がけています。また、大会前の緊張を和らげるために音楽を聴くことや、同じ宮城県利府町出身の推し俳優、石山順征さんのSNSをチェックすることも大事なリラックス法とのことです。
さらなる挑戦に向けて
菅野選手は、今後について強い意気込みを見せています。濱中コーチの指導の下、技術向上のために体の使い方をトレーニングし、自己ベストの更新を目指しています。特に400mの走りでは57秒台という基準を切ることが最終的な目標です。
菅野選手は、2024年には神戸で行われる「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」にも日本代表として出場予定で、ここでも新たな記録更新に挑戦します。また、2023年には「杭州2022アジアパラ競技大会」で銅メダル獲得という実績も持っています。
菅野選手の多彩な活動
彼女はアスリートとしての活動だけでなく、仕事との両立にも取り組んでいます。東京に本社を置くアルティウスリンク株式会社では、障がい者雇用と地域活性化に力を入れる「幸満つる 野蒜農園」で農産物栽培業務に従事しつつ、仕事の後にトレーニングや練習を続ける姿は、多くの人にとってのロールモデルです。野蒜農園は、地元に根ざした雇用創出や農産物栽培の取り組みを通じて、地域貢献をしている場でもあります。
菅野新菜選手はその活動を通じて、アスリートにとどまらず、地域の未来を明るくする力を与えています。今後の活躍に益々注目していきたいと思います。