「ほどく unweaving」展が亘理町と神戸で開催
2025年1月20日から1月31日まで、宮城県亘理町役場にて地域おこし協力隊の魚住英司さんと久保田沙耶さんによるアート展「ほどく unweaving」が開催されます。この展示は、アートを通じて震災について考えた成果を表現したものです。さらに、亘理町の後には神戸市でも展示が行われ、より広いアートの波が広がります。
展示の背景
亘理町は東日本大震災の被災地であり、その歴史を知ることは非常に重要です。魚住さんと久保田さんは、2021年度より亘理町に根付き、震災の影響を受けた土地と、その中で生きる人々について深く探求してきました。特に、魚住さん自身の経験である阪神淡路大震災を通じて、災害の影響を理解するために両地域を行き来し、様々なリサーチと作品制作を重ねてきたのです。
展示内容
「ほどく unweaving」では、震災と地域をテーマにしたリサーチの記録やアート作品が展示されます。アートを通して地域に対する新たな価値を見出し、その土地の特性と歴史をどうにか形にしようとする彼らの努力がここに結実しています。彼らは「地域おこし」が新たな価値を求めるものではなく、既に地域の中に眠っている「宝物」として捉えている点が特徴的です。
展示作品には、アクリルガッシュや設置作品など多様なメディアを用いた作品が含まれています。特に、彼らのアプローチは「ほどく」とはどのような行為かという問いを提示しており、土地に存在する感情や記憶を「分ける」のではなく、そのまま受け入れることの重要性を感じさせます。
クロストークイベント
1月29日(水)には、亘理町役場でクロストークイベントも開催され、展示の裏側や地域おこし協力隊としての活動についての貴重な話が聞けます。このトークセッションでは、参加者が地域に根差したアートの意義を直接感じ取れる機会になります。
亘理町と神戸市のリレー展示
神戸市では、2025年2月7日から2月11日までURBAN PICNICにて展示が行われます。異なる土地である神戸市と亘理町、震災の記憶を共に「ほどく」ことによって、地元の人々や来訪者すべてに共鳴するメッセージが伝わることでしょう。
最後に
「ほどく unweaving」をぜひ訪れ、自らの目で確かめてみてください。アートというフィルターを通じて体験する地域の歴史や人々の思いは、必ずや皆さんの心に残ることでしょう。入場は無料ですので、気軽に足を運んでみてください。