栗原市が描く持続可能な観光の未来
宮城県栗原市と特定非営利活動法人Leave No Trace Japan(LNTJ)が新たな連携協定を締結しました。この協定は、ユネスコ世界ジオパークを目指す栗原市において、環境に優しいアウトドア活動を推進し、地域の自然環境や文化財の保護を図ることを目的としています。特に、観光資源としての魅力を高めつつ、地域の持続可能な発展を支えるための取り組みが期待されています。
栗原市は、そのすばらしい自然環境が認められ、栗駒山麓ジオパークとしての認定を目指しています。この地域は、特に秋の紅葉シーズンなどにおける観光客の急増によるオーバーユース問題が深刻化しており、持続可能な観光を推進するためには、環境に配慮した取り組みが不可欠です。
LNTの導入の背景と意義
Leave No Trace(LNT)は、アウトドア活動において環境に与えるインパクトを最小限に抑えるための行動基準で、7つの原則から成っています。この概念は米国で生まれ、現在では96カ国以上に広がっています。栗原市においても、過去数年にわたってLNTの導入が進められており、この動きが実を結び、2024年には栗駒山麓ジオパークビジターセンターが「Leave No Trace Japan エリア拠点センター」に選ばれる運びとなりました。
従来の観光では見えなかった地域の魅力を引き出す
栗原市とLNTJの協働によって、地域の自然、文化、観光の価値を持続可能な方法で高めていくための具体的な取り組みが進められます。具体的には、次の4つの分野にフォーカスする予定です。
1.
ガイドや地域人材の育成:持続可能な観光を推進するための人材育成を確立します。
2.
地域の環境課題の見える化と分散対策の強化:紅葉時期のオーバーユース問題をLNTを活用して解決します。
3.
体験プログラムの開発支援:修学旅行や研修旅行などに対応した体験プログラムを提供します。
4.
ユネスコ世界ジオパーク認定に向けた基盤整備:観光資源としての魅力をさらに引き出すため、認定に向けた整備を行います。
地域の自立した観光が未来を創る
Leave No Trace Japanの代表理事である岡村泰斗氏は、「栗原市は早期からLNTを導入し、実践的な観光マネジメントに取り組んできた素晴らしい自治体です。この連携により地域の持つ力を活かし、次世代に向けてサステイナブルな観光価値を生み出していきます」と述べています。
このように、栗原市とLNTJの取り組みは、地域資源を大切にしながら観光を発展させる、ひいては持続可能な未来を築くための重要なステップとなるでしょう。栗原市を訪れる観光客にとっても、自然の中でのアウトドアを楽しむ一方で、環境への配慮を意識した観光ができる新たな選択肢が広がっています。また、この取り組みを通じて、地域の魅力を再発見する機会が増え、住民との交流も促進される期待も持たれています。
この連携が生み出す未来の栗原市観光が、どのように発展していくのかが楽しみです。環境に配慮した持続可能な観光モデルが、栗原市から全国へと広がっていくことを願っています。