学生が県境を越え、震災伝承に向けた新たな一歩を踏み出す
2025年7月6日、宮城県石巻市において、東日本大震災に関わる若者たちが集い、震災伝承活動のための交流会が開催されます。このイベントは、3.11メモリアルネットワークと福島大学が主催し、福島県と宮城県の大学生が参加する初の試みです。
震災から15年が経過した今、伝承活動の持続性に対する懸念が強まる中、若い世代の参加が求められています。地域ごとに分かれていた学生たちが、県を跨いでつながり、共に学び、語り合うことにより、震災の教訓を後世に伝えるための新たな流れを作ろうという狙いがあります。
交流会の流れ
当日は、まず東北大学の学生が震災遺構である門脇小学校や石巻南浜復興祈念公園を案内します。参加者はその後、門脇東復興公営住宅に移動し、意見交換とワークショップを行います。この活動を通じて、学生同士で会話を交わし、伝承活動に関する理解を深めることが期待されています。
交流会では、福島大学の教授や地元の語り部も参加し、震災に関する貴重な経験を共有します。大川伝承の会の共同代表である佐藤敏郎さんが、当事者の視点から学生が伝承活動に関わる意義について話すセッションも設けられています。
ワークショップの目的
このワークショップでは、参加者同士が自己紹介を行い、感想を共有します。また、遺構の保存や活用の意義について話し合い、学生がどのような役割を持って伝承活動に関わるかについて考えていきます。現在の社会において、若い世代がどのようにして震災の記憶を引き継ぎ、次の世代に伝えていくのかが重要なテーマとして取り上げられます。
参加者の声
イベントに参加予定の学生たちは、この交流会の重要性を強く感じているようです。「他県の学生と会うことで、新しい視点から学ぶことができるのが楽しみです」と語る学生もいます。彼らは、この経験を通じて自らを成長させ、将来的にはより深く地域に根ざした活動に取り組む意欲を持っています。
結びに
震災の記憶を風化させないためには、新しい世代がそれを受け継ぐことが不可欠です。7月6日の交流会は、まさにその第一歩となるでしょう。地域の大学生が一緒に学び合うことで、震災伝承の未来を支える力が育まれることを期待したいと思います。参加者は多数の刺激と学びを受け取ることでしょう。
このように、県を越えてつながる若者たちが切り拓く新たな震災伝承の道に、今後も注目が集まります。