新たな可能性を切り開く業務提携
株式会社manaby(宮城県仙台市)がVALT JAPAN株式会社(東京都千代田区)と業務提携を結びました。この取り組みでは、就労継続支援B型事業所であるmanaby CREATORSが、継続的にIT関連の業務を請け負うことになります。
提携の背景
近年、就労継続支援B型事業所における工賃の向上は重要な課題とされています。2022年度の平均工賃は17,031円にとどまっており、なかなか改善が見られない状況です(参照:厚生労働省)。この問題を受け、VALT JAPANとの提携を通じて、manaby CREATORSは安定した収入源を確保し、利用者の工賃を向上させることを目指しています。
提携内容とその成果
manaby CREATORSは、VALT JAPANが提供する就労困難者特化型のBPOプラットフォーム「NEXT HERO」を活用し、さまざまな企業のIT関連業務を受託しています。シフト制により、複数名の利用者が決まった業務に取り組むことが可能となっています。
また、manaby CREATORSでは独自に開発したeラーニングシステムが導入されており、利用者はWordやExcelなどのオンライン講座を通じてスキルを学びます。未経験者でも支援員のサポートを受けながら、生活リズムを整えつつ仕事に参加することができます。
利用者からの声
業務を開始して1か月が経過した際の支援員や利用者のコメントには、多くの成果が見られました。支援員は、シフト制の業務によって利用者の通所が安定しつつあることを実感しており、この取り組みが工賃向上につながる期待感を表明しています。また、作業に取り組む利用者からは、明確な業務内容により悩む時間が減少し、集中しやすくなったというポジティブな感想も聞かれます。
今後の展望
現在、活動を開始したのはmanaby CREATORS 仙台のみですが、これからは「manaby CREATORS 仙台 西口サテライト」のセキュリティ環境を整え、機密性の高い情報を扱う案件にも対応できるよう準備を進めています。さらに、受託業務の仕組みや利用者のスキルアップ、サポート体制を確立することで、フランチャイズモデルへの展開も視野に入れています。
このような活動が成功すれば、より多くの事業者がmanaby CREATORSの運営に関心を持ち、全国的に障害や難病のある人々の活躍の場が広がることが期待されます。また、就労継続支援B型事業所から一般就労を目指す道筋も整えていく計画です。
VALT JAPAN株式会社について
VALT JAPANは「就労困難者の大活躍時代をつくる」というビジョンのもと、就労困難者特化型のBPOプラットフォーム「NEXT HERO」を運営してきました。彼らは創業から約10年間、全国の就労困難者とのネットワークを築き上げ、企業と利用者のマッチングを行ってきた実績があります。全国で12,000名以上の就労困難者をサポートし、1200件以上のビジネスプロジェクトを手掛けており、今後も拡大が期待されています。
manabyの取り組み
manabyは働くことに課題を抱える人々への支援を行うため、さまざまなサービスを展開しています。「一人ひとりが自分らしく働ける社会をつくる」というミッションのもと、就労継続支援B型事業所のmanaby CREATORSのみならず、オンライン支援や企業向けコンサルティングなど、多様なアプローチで支援活動を推進しています。
この業務提携を通して、manaby CREATORSは利用者の能力を引き出し、福利厚生だけでなく、社会全体の価値を向上させる新たな可能性を切り開いていくことでしょう。