福岡市で進むコーヒーかすの資源循環モデル実証事業の全貌
令和7年度、環境省が資源循環促進のために実施する「循環型ビジネスモデル実証事業」に、株式会社セブン-イレブン・ジャパンや福岡市、JR九州、他数社が参加し、注目を集めています。このプロジェクトは「Regenerative Coffeeモデル In 福岡」と名付けられ、コーヒーかすの有効活用を目指しています。
全国的に見ても、コーヒーの消費量は非常に多く、福岡市では1日あたり261万杯分、約5.2トンのコーヒーかすが排出されています。しかし、この量の80%がそのまま廃棄されてしまっているのが現状です。この実証事業では、コーヒーかすを適切に分別・保管し、回収した後に再資源化する試みが行われます。
事業概要
2025年の12月から福岡市内の約10店舗のセブン-イレブンやJR九州の店舗から、コーヒーかすをエニキャリの動脈物流網を通じて収集し、移動式炭化装置でバイオ炭を製造します。このバイオ炭は、循環生活研究所の管理する農地に散布され、土壌改良材として利用される予定です。
さらに、この取り組みを通してコーヒーバリューチェーンにおける温室効果ガスの排出量の算定と、消費者や事業者の行動変容を促進する実証事業が行われます。全体のプロジェクト管理はValue wayとRegenerative Coffee協会が担当し、持続可能なビジネスモデルを築くことを目指しています。
取り組みの意義
コーヒーかすのような廃棄物を資源として再利用する取り組みは、地域課題の解決や脱炭素社会の実現に向けて大きな意義を持つと考えられます。特にコーヒー消費量が多い福岡市においては、地域社会と密着した形での資源循環が可能です。
また、消費者や事業者が持つコーヒーかすへの認識を改めることで、コーヒーかすを循環型資源として活用する動きが広まることが期待されます。日本国内でのコーヒーかすの利用が進んでいる中、福岡市がこのモデルの先駆けとなることが注目されています。
実証事業の背景
このプロジェクトが立ち上がった背景には、いくつかの地域課題があります。まず、日本は世界第4位のコーヒー消費国でありながら、その廃棄物の多くが活用されていない点です。また、コーヒーかすの利用は行われているものの、需要に対して十分ではありません。そして、動脈物流を活用した効率的な輸送が温室効果ガス削減にもつながるという点も見逃せません。
このような中で資源循環の重要性が再認識され、実証事業を通じて地域社会と協力し合うことで新たなモデルを確立しようとしています。コーヒーかすを資源として再利用することにより、持続可能な地域社会の構築に寄与することが期待されています。
結論
福岡市で進められている「Regenerative Coffeeモデル」は、コーヒー廃棄物を有効活用することを目指す先進的な試みです。この事業を通じて、地域社会が一緒になって環境問題を解決していく姿勢を示し、新たなビジネスモデルの確立へ向けて取り組んでいく予定です。持続可能な未来に向けて、地域の資源循環がどのように進化していくのか、今後の展開が楽しみです。