新しいサポートの形
2025-12-17 11:24:25

宮城初!乳腺専門クリニック内にアピアランスケアサポートサロン開設

宮城初!乳腺専門クリニック内にアピアランスケアサポートサロン開設



日本で初めて、乳腺専門クリニック内に多職種が連携した「アピアランスケアサポートサロン」が誕生しました。仙台市に位置するまゆ乳腺クリニックでは、乳がん治療に伴う外見の変化やそれに伴う心の不安に寄り添う新たな取り組みが始まりました。

外見の不安と心の負担


乳がん治療を受ける際、手術や抗がん剤治療による外見の変化は避けられません。乳房や髪、眉毛、爪など、身体的な変化が起こると同時に、患者さんの心の中にも「人目が気になる」「外出が不安」「自分を失ったように感じる」といった重い悩みが生じることがあります。まゆ乳腺クリニックのサロンでは、そんな悩みを抱えた患者さんに必要なサポートを提供することを目指しています。

このサロンでは、ウィッグの相談や貸し出し、リンパマッサージ、ネイルケアに医療アートメイクなど、多様な専門家が連携し、一人一人のニーズに応えています。「どこに相談すれば良いかわからない」という患者さんの迷いを解消することも、サロンの重要な役割です。

医療アートメイクの選択肢


サロンのメンバーである医療アートメイク看護師・太田真由美さんは、乳輪乳頭アートメイクを担当しています。この技術は、乳房再建後の皮膚に色や陰影を加え、自然な形に近い乳輪乳頭を再現するものです。

東北地方では、医療機関での総合的な取り組みは少なく、身近に相談でき、継続的な施術ができる環境は貴重なものでした。主治医と連携しながら施術を受けられる環境は、患者さんにとって大きな安心をもたらします。

患者の気持ちを理解する支援


太田さん自身も乳がんを経験し、外見ケアの重要性を身をもって理解しています。乳がんを乗り越えた後、医療アートメイク看護師に転身し、今では「もう一度、自分の身体を好きになりたい」という思いを持つ患者さんに寄り添っています。眉やアイライン、傷跡のカモフラージュなど、幅広いサービスを通じて、患者さん一人一人の気持ちに寄り添う姿勢が印象的です。

新聞掲載での関心の広がり


また、太田さんが担当する乳輪乳頭アートメイクは、2025年12月に読売新聞に取り上げられたことでさらに注目を集めています。記事には「温泉に行くことをあきらめていたが、再び楽しめるようになった」といった患者さんの嬉しい声も掲載され、アピアランスケアに対する関心が広まっています。

今後の展望


今後、まゆ乳腺クリニックと太田さんは、患者会での活動や勉強会を通じて、アピアランスケアに対する理解を深め、東北地域で自然に選ばれる環境作りを目指していく考えです。2026年3月には、日本乳癌学会 東北地方会にて、乳輪乳頭アートメイクに関する講演も予定されており、その発展がますます期待されます。

この新しい取り組みが、乳がんと闘う多くの方々に安心と希望をもたらすことを願っています。


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