仙台市で新たな地理情報サービスの実証がスタート
NECネッツエスアイ株式会社が、宮城県仙台市の「DATA SENDAIプラットフォーム」において、地理情報コミュニケーションサービスの実証を開始しました。この取り組みは、自治体職員の働き方改革や市民の生活の質(QOL)の向上を目指すものです。特に、防災に関連する情報の一元管理が可能になることで、迅速な対応が期待されています。
DATA SENDAIプラットフォームとは
「DATA SENDAIプラットフォーム」は、地域の課題を解決し、職員の業務効率を向上させるため、産官学の連携に基づいてデータとアイデアを集約する仕組みです。このプロジェクトは、データの連携を通じて市民生活の向上や防災機能の強化を意図しています。
昨年9月に、NECネッツエスアイの地理情報コミュニケーションサービスがこのプラットフォームの開発支援プログラムに採択され、データの動的な連携を試みるユースケースの開発が進められてきました。
地理情報コミュニケーションサービス
このサービスにより、ユーザーは自らが保有する情報と、気象や交通、被災に関するオープンデータを組み合わせて電子地図上で表示し、直感的に理解できるようになります。これにより、特に災害時における情報の集約と視覚化が進み、迅速で的確な行動が可能となります。
実証の目的と期待される効果
実証は2024年9月から始まり、2025年3月までの期間で実施されます。具体的には、仙台市のデータ連携基盤と地理情報サービスを接続するAPIを開発し、「浸水センサーデータ」や「指定避難所データ」などを取り込みます。このデータを様々な端末で扱えるようにすることで、日常から有事の際まで包括的な情報共有を図ります。
情報にアクセスする方法も多様化し、現場へ急行しなくても手元のデバイスでリアルタイムな状況確認ができるため、業務の効率化が見込まれます。このような仕組みが確立されることで、BCP(事業継続計画)にも貢献し、より強固な組織体制が築かれます。
最後に
NECネッツエスアイは、今回の実証で得た知見を基に新たなソリューションの開発を進めていく姿勢を示しています。そして、このサービスを活用することで、職員の働き方改革のみならず、安全で安心な地域社会の構築に向けた貢献を続けていく意向です。地域の課題を解決するための新しい技術の取り組みに期待が高まります。
次世代の情報化社会を見据えた取り組みで、仙台市がどのように進化していくのか、今後の展開に目が離せません。