川崎市とセブン‐イレブンが結んだAED設置協定の意義
川崎市は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンとの間で、自動体外式除細動器(AED)の設置に関する協定を締結しました。この取り組みは、特に夜間や休日の緊急事態に対応するために、市民が便利に利用できるコンビニエンスストアでのAED設置を進めるものです。
意外と忘れられがちですが、急な心停止の症例はいつ、どこで発生するか予測できません。一般的には、病院や学校、スポーツ施設などにAEDは設置されていますが、利用者が少ない夜間や休日には簡単にアクセスできないという問題がありました。この協定を通じて、川崎市民はより手軽にAEDにアクセスできるようになります。
協定の背景と目的
川崎市では、これまでにもAEDを多数設置していましたが、主に利用者が多い時間帯を想定したものでした。夜間や休日には、これらの施設が閉まっているため、緊急時の医療支援が難しいことが懸念されていました。そこで、市民の日常生活に身近なセブン‐イレブン店舗にAEDを設置することで、より多くの人々がこの救命機器を利用できる環境を整えようとしています。この取り組みは、川崎市内の208店舗で始まる予定です。
設置店舗とその取り組み
この協定に基づいて、川崎市内にあるセブン‐イレブンは、令和7年10月から順次、店舗内にAEDを設置し、市民に貸し出すことを開始します。特に大きな特徴の一つが、プロバスケットボールクラブ「川崎ブレイブサンダース」との連携です。彼らのマスコットキャラクター「ロウル」は、AED設置店舗の入り口付近に掲示される親しみやすいステッカーに採用され、いざという時の場所を示すための目印となります。この取り組みを通じて、市民のAEDに対する認知度を高める狙いがあります。
今後の展望
協定の締結を受け、川崎市は令和7年10月までに全店舗にAEDを設置し、この数は市の公共施設がある地域と合わせて913台に達する見込みです。市民は、ガイドマップ「かわさき」や日本救急医療財団の全国AEDマップ、さらに市のホームページを通じて、設置店舗を調べることが可能です。これにより、AEDが必要な場面でもスムーズにアクセスできる環境が整うことになります。
市民の皆様へ
川崎市では、この新しい取り組みを通じて市民の健康と安全を守ることを最優先課題としています。皆さんも、緊急時にはAEDの設置場所をチェックし、864-0816に連絡受けられる情報を十分に把握しておきましょう。また、公共施設とコンビニエンスストアの協力によって、より安全な地域づくりを進めていくことが期待されています。
最後に、川崎市健康福祉局への問い合わせは、044-200-2420までお願いします。市民の皆様が安心して生活できるよう、この取り組みが広がっていくことを願っています。