田中煕巳氏が東北大学国際功労賞を受賞し講演会を開催

東北大学での特別な日

2024年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会（日本被団協）の代表委員、田中煕巳氏を祝うための「東北大学国際功労賞」授与式が、3月21日に東北大学百周年記念会館（川内萩ホール）で行われました。この意義深いイベントには、約600名の市民や学生が参加し、田中氏の功績を讃えました。

授与式の概要

田中氏は1945年8月9日、13歳で長崎の自宅にいた時に被爆しました。その後、1960年から1996年まで東北大学工学部で教育と研究に従事し、昨年のノーベル平和賞授賞式では、日本被団協を代表してスピーチを行いました。

授与式では、冨永悌二総長が田中氏の世界平和に向けた努力を称賛し、その足跡を振り返りました。また、郡和子仙台市長は、平和教育への取り組みについて説明しつつ、田中氏の核軍縮活動に対する敬意を表しました。

講演会の内容

授与式の後、田中氏は講演を行い、第二次世界大戦中の自身の体験を語りました。原爆の悲惨さや、日本被団協を通じた平和活動について詳しく述べ、特に核兵器の危険性を次世代にしっかり伝える重要性を強調しました。彼の言葉は、参加者の心に深く響いたことでしょう。

さらに、田中氏は東北大学工学部時代の思い出を振り返りながら、学生たちへの将来の期待についても語る公開対談が行われました。これにより、田中氏と参加者との間で平和についての意識がさらに深まった瞬間でした。