株式会社NanoFrontierが本社を東北大学に移転
宮城県仙台市に本社を置く
NanoFrontier株式会社が、2025年10月に本社を
東北大学産学連携先端材料研究開発センターへ移転することが発表されました。この移転により、ナノ粒子技術の研究開発が一層加速することが期待されています。
移転のポイント
移転の大きな目的は、
東北大学の研究知識と産業界との連携を強化することです。この新拠点により、以下の5つのポイントが実現されます。
1.
大学発イノベーションの実現: 研究から試作、評価、事業連携までがワンストップで行える環境が整うため、シームレスな推進が可能となります。
2.
自社ラボの新設: 自社のラボを設け、「再沈殿法」と呼ばれる独自技術を活かし、ナノ粒子の精密設計を行い、更なる高精度な粒径制御が可能になります。
3.
産業革新の高速化: 研究の自動化パイプラインを導入し、実験計画からデータ解析までを一貫したシステムで行うことで、学習サイクルの速度を向上させることができます。
4.
共同研究の加速: 短期間での社会実装を目指し、大学との連携を強化します。これにより、実証試験が迅速に行えます。
5.
多様な分野での展開: 今後、水中微量汚染物質のリアルタイム検出や次世代蓄電池の開発、冷却液の性能向上など、多岐にわたる研究が進められます。
背景
NanoFrontierはこれまで、東北大学が開発した「再沈殿法」を活用して、困難だった化合物のナノ粒子化を成功させてきました。この技術はナノ粒子の特性を活かし、さまざまな新たな応用の可能性を広げています。
取り組む予定の主な領域
- - 水中微量汚染物質の検出: 高感度センシング技術を用い、環境のリアルタイムモニタリングを実現します。
- - 次世代蓄電池: 有機ナノ粒子を使用し、コストを下げつつ性能を向上させる取り組みを行います。
- - 冷却液性能の向上: 更なる熱輸送性能の向上に取り組む予定です。
- - ドラッグデリバリー技術: 癌治療などに用いる抗がん剤のナノ粒子化に注力します。
共同研究の募集
NanoFrontierは、環境センシングや次世代蓄電池等の分野において、共同研究やパートナーシップを募集しています。興味のある方は公式ウェブサイトからお問い合わせください。
おわりに
今回の移転は、NanoFrontierがこれまで培ってきた技術をさらに発展させ、新たな市場を開拓するための重要なステップです。地域に根ざした研究開発が進むこの場で、ナノ粒子技術による新たな社会貢献が期待されます。興味がある方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。公式ウェブサイトは
こちらです。