地域に根ざした新たなATMサービス
2023年7月7日、大阪府内のファミリーマートに設置されているイーネットATMが、地域の方言での挨拶を開始しました。この新しい試みは、株式会社イーネットが手掛けたもので、利用者に親しみやすさを提供すると同時に、地域文化を尊重する素晴らしいサービスです。
ご当地言葉による温もりあるお出迎え
ATMのカード挿入時には「いらっしゃいませ」という挨拶が流れ、取引終了時には「ありがとうございました、またお越しください」という言葉がかけられます。これらの音声は、大阪大学の高木千恵教授の監修のもと、大阪大学の学生が声を担当しました。大阪の各エリアに特化した方言が使われ、地域ごとに異なる言葉で利用者を迎え入れる仕組みとなっています。
例えば、豊中市や茨木市、吹田市、高槻市などの摂津エリアでは「いつもお世話んなってます」、そして大阪市では「まいど、いつもお世話んなってます」といったように、地域の色が出ています。これは、ただのATMではなく、地域の一部として人々の生活に溶け込むことを目指している証拠でしょう。
多様なご当地言葉の紹介
河内エリアでは「まいど、お世話んなってます」と声がかかり、取引後には「おおきに、またお願いします」と返します。同じく、和泉エリアでは「まいど、お世話んなります」から始まり、取引終了時には「おおきに、またお願いしときます」と、地域独自の温かいコミュニケーションを演出しています。
各エリアのご当地言葉は、同じ言葉を使用しながらも、出身者が声を担当することで、各地域の特色を大切にしています。これは、利用者だけでなく、地域の方にとっても愛着が湧くサービスとなることでしょう。
進化するイーネットATMの取り組み
イーネットATMは、2025年5月末現在で大阪府内に1,067台展開されており、主な設置先には931台のファミリーマート、72台のライフ、26台のデイリーヤマザキなどがあります。近年は、沖縄県を皮切りに全国各地でご当地言葉対応のATMを展開しており、大阪府が20府県目の導入地域となりました。
2023年7月7日現在の取り組みで、利用者の利便性を追求しつつ、地域との繋がりを強化する努力が続けられています。特に、このATMを通じて地域の言葉や文化を感じてもらうことは、観光客にも大変魅力的なポイントです。地域に根ざした身近なATMとして、今後もさらなる展開が期待されます。
おわりに
イーネットのご当地言葉対応ATMは、単なる現金引き出しの手段を超え、大阪府の地域文化や温かさを伝える新たな試みです。これから大阪を訪れる方や、地元の方にとって、より親しみやすく利用しやすいATMとして、多くの人々に愛されることを願っています。ぜひ一度経験してみてはいかがでしょうか?