宇宙技術を利用した現場管理システム、GeoLocとは
2025年6月30日、株式会社レンタルのニッケンが清水建設と共同で新たなGNSS動態観測システム「GeoLoc」を発表しました。このシステムは、周囲に障害物がある環境下でも高精度で位置情報を取得することができ、今後のインフラ構築や管理において重要な役割を果たすことが期待されています。
GeoLocの概要
GeoLocは、RTK(Real Time Kinematic)方式という衛星測位技術を用いており、観測点の位置を常に把握することが可能です。特に、清水建設と東京海洋大学が共同開発したRTK-GNSS測位アルゴリズムにより、特別な条件がただある場合でも誤差が数ミリから1センチメートルの範囲に抑えられるという特徴を持っています。
このシステムは、工事現場の切土・盛土やトンネル工事、さらにはインフラ構造物の変位観測など、幅広い分野での活用が進められています。
開発経緯と課題解決
これまで、地すべりやインフラの動態観測にはGNSSが用いられてきましたが、障害物の影響で信号が受信できなかったり、精度が低下するという問題がありました。特に、従来のGNSSはセンチメートル単位での測位精度が求められるため、微細な変位を検出することは困難でした。しかし、GeoLocはさらに進化し、基準点と観測点両方から信号を取得することにより、環境に依存せず安定した測位が可能になります。
商品の特長
- - 高精度測位: 数ミリから1センチメートルという高精度での測位が可能ですが、特定の条件によります。
- - 障害物への耐性: 森や建物などの影響を受けにくく、狭い視野でも安定した測位を実現。
- - メンテナンスフリー: 簡単に設置できるため、手間いらずで運用が行えます。
- - データ共有: 観測結果は複数のユーザーが同時に閲覧できます。
- - 国交省登録済み: 新技術情報提供システムNETISに登録されています。
今後の展望
レンタルのニッケンは、「お客様の困った」に耳を傾け、より安心・安全な商品を提供するための努力を続けます。GeoLocの導入により、現場における観測精度の向上や、効率的な管理が可能になることが期待されています。将来的には、地盤やインフラの健全性を保つため、さらなる応用が進むことに大いに期待がかかります。
新しい技術を活用することで、我々の生活はもちろん、社会全体の安全性や利便性の向上につながることでしょう。これからのGeoLocの活躍に目が離せません。