第63回住宅建築トークイベント 「地域で建築をつくること」
2025年3月7日、香川県さぬき市にて、第63回住宅建築トークイベントが開催されます。特に注目を集めているのは、堀部安嗣氏と六車誠二氏という二人の建築家が登壇し、地域における建築の意義について語り合うことです。このイベントは、雑誌『住宅建築』2025年2月号の発売を記念して行われるもので、現地への参加券はすでに完売していますが、ライブ配信で視聴することが可能です。
「地域で建築をつくること」のテーマ
今回のトークでは、創刊50周年を迎えた『住宅建築』が特集した「地域のなかの建築地域を育む建築」について掘り下げていきます。少子高齢化や自然災害といった社会的な課題に直面しつつある今、地域における建築の役割を再考し、具体的な事例を通してその重要性を見出そうという取り組みです。特集の中では、堀部氏がてがけた香川県の「時の納屋」や東京都の「さとローグ」、さらには鹿児島県の医者の記念館などが紹介されます。これらの建築物は、規模が大きいわけではなく、むしろ地域の人々に密着した形で存在しています。
堀部氏は、「町の一人一人が実践者となることが重要」であり、小さなスケールの中で持続可能な建築としての役割を果たす必要があると述べています。これは、地域の人々が自らの環境を見つめ直し、活用し、持続可能な形でその土地を支え続けることを意味します。
イベントの詳細
トークイベントは2025年3月7日の17:00から始まりますが、現地の受付は16:00から開始されます。参加者は建物の内部や周辺を自由に見学することができ、会場は国立公園大串半島に位置する「時の納屋」となります。参加費用については、一般参加券は1,500円、学生券は600円が設定されています。また、ライブ配信視聴のチケットは無料で提供され、参加希望者はPeatixから申し込みが可能です。
講師プロフィール
堀部安嗣(ほりべやすし)
1967年神奈川県出身。1990年に筑波大学を卒業後、益子アトリエで師事し、1994年に自身の事務所を設立。その後、数々の賞を受賞し、建築の世界での地位を確立しています。特に「竹林寺納骨堂」などの作品で評価を受けています。
六車誠二(むぐるませいじ)
1968年香川県出身。1992年に京都工芸繊維大学を卒業後、建築設計事務所を経て独立。地元香川を拠点にした活動が特徴的で、地域の住宅建築においても注目されている存在です。
終わりに
このトークイベントは、地域と建築のつながりを再確認し、今後どのように地域建築が進むべきかを考える貴重な機会です。地域に根ざした持続可能な建築の未来について、両氏の考えをぜひこの機会に聞いてみてください。